3次元の世界における時間の概念とは

3次元の世界では、時間という概念があるお陰で、もの事の変化のプロセスを見て感じて、そこから何かを学ぶことが出来るようになっています。元々一つの塊でしかないものを伸ばして分割して、その分割されたピースを一コマ一コマずつ横に並べて順番に端から見てゆくようなものです。

例えて云うならば、この塊は、ある人の誕生から終焉までの物語が記録されたDVDの様なものです。始まりから終わりまでの結論が既にそのDVDの中に全て存在しています。映画のタイトルを見れば、その物語の内容やクライマックスをある程度予測出来るように、そのDVDに納められた人生も、何を学んだかとかどのような価値を感じたかなどが一つの塊として中身を見なくともある程度は分かるのです。しかし、結論は分かっても実際にどのような過程を踏んで、何を感じ体験することによってそのような結論に至ったかは分からないのです。

その物語の主人公が、どういう経路とたどってそのゴールに至ったかを理解するためには、順番に映画のコマを一つずつたどって行く必要があります。このDVDは、現在・過去・未来が圧縮されて同時に存在する一つの点の様なものでもあります。現在・過去・未来が点の中に縦に上下に伸びているような点です。

ある人の80年の人生のDVDであれば、この点を過去から現在、そして未来に移ってゆくような横の時間軸に伸ばしコマ送りに放映しているのが、3次元の世界での人生の体験といえます。

今自分が体験している現在という時は、このDVDの映画の中の一コマの上に存在しているようなものです。今自分がいる「現在」を基準にしてみれば、見終わった映画の前半部分が過去で、これから見てゆくところが未来になります。しかし、自分自身は常にDVDの点の上に乗ったままで、過去も未来も現在の自分と同時に存在しています。

自分は常にこの点の上に存在しています。過去から未来までの全てが同時にこの点の上に存在しています。この過去から未来の中の一部分をルーペで拡大して抜き出しているのが、今、また、現在であるといえます。

今、もし、自分が40歳だとすると、生まれたときや10歳の頃などの過去の全ての自分の人生がそこに存在し、同時に未来の筋書きも存在し、それらは過去・現在・未来という時間軸の無い一つの点の中に止まっているようなものです。

ですから、上の図①の様な、過去から未来に連なる時間軸を創り、その中の一部分を取り出して外に見せているというのが、現在の自分とう存在です。このような仕組みで時間軸にそって過去から未来に向かう変化のプロセスや過程を体験することが3次元の体験の目的の一つになっております。全てが点の上に今のここに存在しているのですが、それをあえて分離してコマ送りにして体験できるように五感覚というフィルターを使っています。

人は、他の人と出会ったときにどのように自分の人生のDVDを表現してゆくかといいますと、Aさんは自分の見せたい自分を見せています。例えば30才で、こういう考えや感情を持ち、このような容姿でこんな環境に住んでいるという感じです。そして、BさんはAさんが見せたいという世界をそのまま受け取ってあげています。

しかし、AさんもBさんも実は過去・現在・未来がひと塊となった存在同士として出会っています。Bさんは、Aさんが見せたいものを見ていると同時に、Aさんの全体も見ており、Aさんの全体が本当に求めていることに従った行動を行うのです。つまり目先の事ではない、Aさんの過去と未来の両方にとって必要なことの為に動くのです。

ここに出会いの秘密があります。人との出会う理由は、今現在の為だけではないのです。過去のバランスを取るため、また、未来の目的の為に出会うことも意外と多いのです。もちろん、現在の「今」の自分の為に出会っていることも沢山あります。

Leave a Comment

CAPTCHA