2.新世界における「お金」とは?

2-1 お金の意味と価値、役割

・モノとモノの交換ための媒介物
・自分がそれを支持している、評価しているという意志表現の道具
・社会の中での自分の位置を知る評価基準をつける道具

お金の持つ新たな可能性や役割を上げれば切りもない程であると思います。ここでは、ほんの一例を参考に上げてみたいと思います。

お金のモノのモノとの媒介物という役割に加えて、「自分の愛情を表現する道具」としての意味と価値をお金が持つようになります。距離の離れたところに居る人たちや時間を越えたところに存在している人々(未来に人々)に今の自分の愛情や関心、また、意思を伝えるための手段としての媒体の役割を持ちます。お金に替わる価値基準となる「社会への貢献度」が、お金が集まる量でも客観的に判断出来るようになります。

お金とは、自分の意識の表現方法であり、また、「今」というこの瞬間の人々による社会の営みの潤滑油ですので、貯金という概念も仕組みも無意味といえます。例えば、お金は毎年その年に必要な分のみが発行され、本年度に発行されたお金は、本年度中しか有効ではないという様な仕組みなどが効果的なやり方と言えます。毎年、年の初めに必要なお金が、各家庭や個人、法人や団体等に対し配られるというシステムなども良いでしょう。

お金から、物事の価値判断の役割を除いてしまえば、この社会の中でお金の存在すらいらなくなることも可能かもしれません。

人は、社会貢献度の向上を求めて、モノの開発、生産、社会への供給を続けてゆきます。サービスの向上も同じく、より人に喜ばれ、多くの個人の満足を追究する形で努力がなされるでしょう。どこに行っても、何をするにしても人からサービスを無尽蔵に得られる社会であれば、お金の存在は必要なくなります。

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