インドネシアでは、熱を下げない

マレーシアにいた時の話。

インドネシアでは、風邪を引き発熱したときには、何と“身体を温める”という治療法を行います!!(注:インドネシアにて古くから受け継がれてきた民間療法の一つで、決して医学的根拠があるものではありませんので、お間違えの無いように!!)

このとっても興味深い話を、長い間インドネシアの森林伐採の仕事をやっていた中国人のおじいちゃんから聞きました。

人の身体ってまだまだ未知だな〜って、ちょっと感激して、一度絶対やってみよう!!と思って詳しく話を聞いておりました。

実際にどうやっているの?と伺うと、熱が出ると毛布でくるむ。あとはそのまま安静にしておく。とにかく温め続けるということでした。

一応、日本じゃ高熱は危険だっていうのが常識なんだよって聞いてみると、へー、そんなの知らない。俺たち昔っからこうしてるんだ・・・。
ふーん…(やっぱ、やってみるしかないと好奇心増大!)

それは、忘れた頃にやってきたのだ。
マレーシアには、4年程住んでいましたが、熱が出たのはほんの数回。その中の一回でやってみました『インドネシア式治療法』。

第一日目 突然の頭痛を感じ、とりあえず寝込む。
赤道直下の国。常時気温30度を優に超えるのに多少の悪寒あり。そこで毛布をかける。暑くて死ぬー、でも毛布とると悪寒。
暑い–>毛布取る–>悪寒ぶり返す–>毛布かける–>暑い!!==>毛布蹴飛ばす
この動作を延々と繰り返した後、インドネシア式のことを思い出しました。

毛布とじゃれているうちに本格的に発熱してきたので、とりあえず毛布を二枚掛けて体を包んで安静に。そして、もの凄い勢いで体温が上がってゆくのを感じました。体の芯から熱が身体全体に拡がってゆく感じ。そしてついには、体の表面の皮膚がピリピリしびれてきて、何か痛持ちいいような感覚。

とにかく熱い。暑いじゃなくもう熱いそのもの。自分でもすごい!すごい!と興奮しながら、まるで熱〜い温泉に肩まで浸かっていると皮膚がピリピリしてくる感覚と全く同じなのを感じてました。ここまでの体感時間は約30分程。全身物凄く熱い。

まもなく、意識がもうろうとしてきて、そのまま意識が飛んで睡眠を数時間。。。

夜になって目が覚めると気分爽快!全身まだ温泉状態でしたけど『これで治ったはずだー!』(気が早い^^;)と毛布蹴飛ばし立ち上がると「頭いたたた!」で再びダウン。そして体温はかなり高かった。(残念なことにここには体温計が無かった!惜しい!)
まだまだだな〜、と思ってこの日は再度温泉状態にして就寝。

2日目 朝、無事に目覚める(生きてた!)。全身凄く熱いし頭痛もひどく完全脱力状態。毛布をどかしてもかなり体温高い。ほぼ終日温泉状態で保温継続。熱いのは感じるけど既に苦しさを感じないほどの意識がもうろうとなる。何度か起き上がるが体が宙に浮いている感覚(幽体離脱じゃないよ^^;)まるで自分がどこに留まっているのか分からないような感覚。(ホント表現が難しい感覚…)

一日中、意識は、ボーーッ・・・・状態が続く。

あまりにも味わったことが無い感覚なので一瞬怖くなる。でも長い間受け継いできたインドネシアの人々を信じてそのまま温泉状態継続で就寝。

3日目 朝、ほどほど良い目覚め。昼頃になると普通に熱いのを暑いと感じれるようになる。もぞもぞ動けるようになり、固形食物も食べれるようになる。そして、夜には頭痛は少し残るけど、普通の生活に戻れるようになる。==>4日目 復活!!

あの、体が宙に浮いたような変な感覚は今でも忘れません!

その後、シンガポールに移り、発熱し始めたときにジョギングしてみることを何度かやってみました。(ちなみにこれインドネシア式の応用編のつもり)

約20分程のジョギング。
でもこれは本当に死ぬかと思った...( ̄◇ ̄#)
あんなにしんどかったのは今までに無いほど…

結び:
こんな馬鹿なことを普通にやってきましたが、いまのところ大変健康で生かさせて頂いております。いろいろな知識を得て、自分の場合は机に向かって理解するよりもまず「やってみる」というのがほとんどでした。薬は、高校生の頃に飲んだ胃薬が最後で、それ以来、薬いらず医者要らずでやってこれました。

最後に、人の体の神秘は、まだまだ解明されていないところも多いと思いますが、今までの習慣と反したことを急に行うのは危険です。人間の体には適応性というものがあって、今まで西洋医学に基づく治療を習慣としてきた方は、それに体が順応しており安易に変えることはできませんので、決してこのようなことはなさらないでください。

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