生命体における腐敗と共生の境目とは?

『いのちが教えるメタサイエンス』の著者である共働学舎の宮嶋望さんとお会いしました。

前に一度、大腸菌には善玉と悪玉がいる。腸内で同じ細菌でも善玉として働くときと悪玉に働くときがある。では、微生物が生体に対して善玉に働くときと悪玉に働くときの区別は一体何なのだろうということについて簡単にお聞きしたことがありました。

一言で言えば、電位、圧があるかどうかという事なのですが、再度、その点についてお聞きしました。

宮嶋さんがお話しされる電位の圧のお話は、テネモスの飯島先生のお話しされる「放出サイクル」「吸引サイクル」のお話につながるところがあるので、双方の共通点をまとめてみたいと思っていたこともありました。

更に、お二方とも実践の中から微生物について深く学ばれた方なので、双方の違った角度からのアプローチを通じてより深く理解出来るの出はないかと感じております。

まず、飯島先生の放出サイクルと吸引サイクルについて簡単に復習してみますと、

■放出サイクルと吸引サイクル
物質の世界の事象の基本的な動き、変化は、この二つのサイクルに大きく分かれる。

・放出サイクル:放出は分解や分離の力です。放出し続けているとやがて崩壊のサイクルとなり、腐敗や風化して物質は消えてゆく。飯島先生の言葉では、「放出–>吸引–>放出」のサイクルで放出が首都なり自らの圧が下がってゆくこと。

・吸引サイクル:吸引は発酵や共生の力です。生きているものは吸引サイクル。まず吸ってから吐いている。人の呼吸は、外気圧と体内気圧との差によって促され、「吸引–>放出–>吸引」を繰り返します。吸引が主体ですので、吸引により圧が上がり、生命が維持されます。

自然は、放出ばかりでも吸引ばかりでもなく「呼吸」の様に繰り返し循環し続けています。吸引を主体としてバランスが保たれていると生命が維持され、逆に放出が主になると、腐敗や崩壊の方向に物質が導かれてゆくことだと思います。

宮嶋さんのお話をお聞きし、ご著書を読んだところ、本の中に具体的に詳しく書かれておりましたので、本の内容を抜粋する形で、飯島先生と比べてゆきたいと思います。

■何が発酵と腐敗を分かつのか
生きているものは腐らない。しかし死ぬと途端に腐り出す。その要因は何か?

1.温度が要因か?
生き物は死ぬと温度(体温)が下がる。では死体を体温の状態にあたためると腐敗が止まるかと言えば、逆に腐敗は進むので、温度は要因ではない。

2.栄養が要因か?
死体に栄養を注入しても腐敗はそのまま進行してゆくのでこれも要因ではない。

3.電位が要因か?
人は死ぬと心電図モニターから電位差が消える。これを持って死としている。人が生きているときには、0.3ミリボルト(別の説では、5~5.5ミリボルト)の電位を持っている。健康な人は電位が高く、老化して死に近づけば、電位は下がるという。

人間を見ても植物を見ても、生命力と電位の高さは比例している様に思われる。

電位の無い死体の状態では、イオン化された栄養素が失われ、生物と共生関係を持つ発酵菌などが活動出来なくなる。変わって大腸菌や分解菌が活性化してくることとなり、死体が微生物によって分解され、腐敗してゆくことになる。

という様に宮嶋さんは解明しております。

電位が上がるということは、電気で言えば電圧が高いという意味で、人間に例えれば身体の圧が上がるということになります。圧が高いと善玉菌が活躍できる環境なので、腐敗のサイクルに入らない。電位がゼロの世界で、腐敗菌が繁殖、活躍し出すということになります。

当に、言葉は違えど飯島先生と宮嶋さんは同じ原理についてお話をされていると思いました。

宮嶋さんも実践の方で、このご本に書かれている内容は、全て、宮嶋さんが自ら実践し体験で得たことを理論化していったもので、卓上の理論ではないので、読んでいて説得力があります。

また、この事について考えていると千島学説で説く病気の自然発生の事にもつながってくるように感じます。人体の圧が下がり生命力が落ちたときに病原菌が身体の中から自然発生するということがより理解出来るような気がします。

■宮嶋望さんのご著書

いのちが教えるメタサイエンス

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著者:宮嶋望
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みんな、神様をつれてやってきた

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著者:宮嶋望
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