水の記憶の仕組み

18世紀頃に当時の医学の一つとして始まったホメオパシーですが、昨今、色々なところでバッシングを受けています。ホメオパシー非科学論を論じる方々が共通して主張する点は、表現や強調するポイントに多少の違いはあるものの水に記憶する作用は無いという点に帰結するように思えます。

ホメオパシーの事をご存じ無い方の為に、簡単に説明すれば、ホメオパシーでは「レメディー」と云われる地上の色々な物質を水に溶かした溶液を使います。物質を水に溶かしたといいますが、実際に使用する前に何倍にも希釈しますので、水の中には溶かした物質が入っていない状態になったものになります。

例を挙げれば、アボガドロ数というコップ一杯程度の体積の水溶液を10の23乗倍以上に希釈すると元の薬効成分の分子は残らないという理論がありますが、まさにそれ以上の希釈倍率でやっているのがホメオパシーです。ですから、物質が全く残っていない水を使って行うホメオパシーは、非科学的だと云うのが、ホメオパシー否定派の意見の根拠となっています。

現代までの有機化学的な見地から言えば、物質の最小単位を水の中にある分子原子という認識で捉えようとしていますので、この結論に至のも無理も無いでしょうが、このような『証明できないから存在しない』という態度は非常に幼稚、且つ短絡的と感じます。何でもいいから反対の理由をという事で持ち出してきたとすら感じられます。

ほんのこの30年程度の間をみても、化学は物理学に統合され、人体の中の生化学の反応ですら電荷のやりとりを取り入れる時代に入ってきているのが現代です。ましてや、水の中に物質を入れた時の量子力学的観点でみたどうなるかなどという研究と解明はまだまだ進んでいない状況といえます。

過去をさかのぼれば、「水の記憶作用」ということで論文を書いた科学者が既に戦前に日本に居たことも話には聞いております。その方の名前は、医学博士、農学博士でいらっしゃった九州の黒澤義雄先生。この件の詳細を伺おうと思った時には既に他界されており、残念ながら叶わなかったですが、孫弟子の方から直接聞いた話では、戦前に研究論文としてまとめていたことは確かということでした。では、その現物はといえば、GHQに回収された中に入っていたそうで、科学的に大きな成果となるはずが非常に残念です。論文の内容は、水に特定の低振動を与えることによって、水は触れる物質の資質を記憶しまた消去することが出来るといようなものだったそうです。

黒澤義雄先生の出生やご経歴に関しては、あえてここでは触れません。興味のある方はご自身でお調べください。

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